30歳の頃
成功哲学の教材に出会い
かなり人生が変わった。

それはまだ私が教員をしていたある日のこと
柔道部の正顧問の先生のところに
成功哲学のセールスマンが体育教官室まで
やってきた。
私は当時、柔道部の副顧問。
隣でずーっと話を聞いていた。

教材はカセットテープ12本(だっけ?)とゴッツイテキスト2冊。
価格はなんと60万円。

セースルマンは必死だ。
人生を変えましょう!
今のままでいいんですか?

どうも下手だ。ぐっと来ない。
今から思えばそのセールスマンは
UD16で言えばセールスが下手な右脳タイプの人間。

無理矢理、高額商材を売りつけて友人を失くしてしまうことなど
耐えられないはずだった。

実に説明3時間。
結局正顧問の先生は首を縦に振らなかった。

がっくり肩を落としたセールスマンが
体育教官室を去ろうとしたその時
僕は彼に声をかけた。

「あのう、面白そうな話ですね。
僕にも聞かせてもらえませんか?」

セールスマンの目がキラリンと光ったのである。

2話につづく