常識って実は怖いもの。

要は「何が正しいか」という
基準のようなもので
それは時代によっても変わるし
場所によっても変わる。

その時代、その場所で
権力を持っている人たちによって
いとも簡単に変えられるものだ。

◆各家庭の常識

生まれ育った各家庭には
「これをするのが当たり前」
という暗黙の了解というか
いわば常識のようなものがある。

これは、子供の人生の道を勝手に決められるようなものから
生活の仕方、服装など家庭によって
様々多岐にわたる。

僕のケースを見てみよう。

◆父親の趣味:巨人ファン

例えば
僕の家では父親が大の巨人ファンだったので
いつのまにか僕は巨人のキャップを被らされていた。

巨人が勝てば父親は機嫌がいいし
負ければ「ちゃぶだいひっくり返し」をしていた(笑)ので
なんとなく巨人が勝つことは大事なんだ!
という常識が身についてしまった。

もし親父が阪神タイガースのファンだったら
休日はずっと甲子園に通うことになっていたと思う。

僕自身はディープな巨人ファンではないが
やはり今でも巨人が勝つと嬉しいし
巨人が負ければ悔しい。
(ん?やっぱり巨人ファンか?)

◆母親の趣味:ぼっちゃん刈り

なぜか僕は子供の頃はずっと
「ぼっちゃん刈り」だった。
漫画のまことくんみたいなヘアースタイル。

実はすごく嫌いだったのだが
親に対して「嫌い」ということもできないまま
小学生時代はその髪型で過ごした。

中学になって陸上部に入り
「1年はスポーツ刈りだ!」という
ルールのおかげでやっと「ぼっちゃん刈り」から
卒業できたが、
よく考えてみると
その陸上部のルールも変だ。
ちなみに陸上部のルールには
「男子部員は女子とつきあってはならない」
という訳のわからんルールもあったが
皆愚直にそれを守っていた。

伝統って怖い、と思った。

こういうふうに全ての子供は
子供の頃に身を置いた「家庭の常識」の渦に
まきこまれるのが普通である。

図で描くとこうなる。


もちろん家庭が幸せな場合もあるが、
僕の場合はこんな感じだった。

DSC00181
第一段階:世間や常識の渦にまきこまれて
もみくちゃにされる。慣れたら意外と楽(らく)。

慣れたら意外と楽、と書いたが
2パターンある。

(1)慣れて好きになるパターンと
(2)どうしても嫌だけど仕方がないので
心を閉じてそれに従うパターンだ。

◆自分の家庭の常識がおかしいことに気づく

僕の場合、大学時代の寮生活のときに
寮の友達と夜を徹していろんな深い話をした体験があったので
そのときに
「ああ、これは自分の家庭だけの常識だったのか」
と気がつくことが多かった。

地方国立大とは言え
家が貧乏な学生たちのための福利厚生施設としての
寮だったので、いろんな人間がいた。

「人間はなー、金がすべてじゃ。金があるところに人は集まるんじゃ」
と言って引かなかった奴がいた。
僕は金じゃなく教育だ!みたいなことを言って引かず
こいつとは大げんかになったこともあった。

だけど、そう信じざるを得ない家庭環境、地域環境のせいで
そういう思考になっていったのだ、ということもわからないでもない。

また中金持ち家庭だが
兄弟がたくさんいるので親の負担を減らすために
この寮に入ってきた奴などは
「高校時代は1日に5000円の小遣いをもらっていた」
と言ってた。

へー、そんな世界があるんだー、と思った。
(僕は高校のときはおばあちゃんから月5000円もらっていた)

他にも僕にとって
「常識外」の寮生、
特に先輩にたくさん出会った。

コーラだけを飲みながらひたすらゲームをする先輩。
麻雀がべらぼうに強い先輩。
ありえないくらい膨大な書籍が部屋の本棚にある先輩。
畳の上で寝る先輩。
高熱でうなされているのに薬を飲むことを拒否する先輩。
酔っ払って自分から喜んで全裸になる先輩。
クリスマスイブの日に後輩を寮の池に叩き込む先輩。
etc...

◆いろんな人と話をすることで気づく

同じような境遇で同じような意見の人とだけ話している間は
自分の考えだけが正しいと思うようになる。

当たり前のことだ。

だけどいろんな自分と意見の違う人と話すことで
自分は他と違う、他が自分と違う、と
「違い」を認識できるようになる。

自分の家庭環境が合わない子供は
大学や就職で「早くこの家から出たい」
と策略をしているケースが多い。

僕もそのうちの一人。

家庭環境も地域環境も好きではなかったので
どこか違うところに行きたいと思っていた。

結局、島根県の大学の寮に入ることで
いろんな価値観に出会い
そこで僕の基本的な人格が形成されたと
言ってもいい。

しかし自分の家庭の常識の渦から出るには
けっこう勇気もいるのだ。
勇気をもって慣れ親しんだ環境から飛び出すのを
描いたのが次の図だ。

DSC00181 (1)
第二段階:今までもみくちゃにされていた環境から抜け出る。
けっこう勇気がいる。昔の環境の友達などと一切距離を置く
という結果になるからだ。

◆いろんな価値観の中に「自分にフィットする価値」がある



大学の寮で特に先輩たちからいろんな話を聞いた。
それは無理やり部屋に呼ばれて
無理やり酒を飲まされながら、
のこともあったし
先輩が部屋に「お〜い、茶〜」と入ってきて
僕に珈琲を入れさせて僕の部屋に居座り
えんえんと話をする、というようなこともあった。

もちろん、自分から話に行くことも時々だがあった。

◆アメリカ留学

僕の寮は4階建で
各階でひとつの村のようになっていて
その文化は各階で全然違っていた。

僕は1階だったが
「超ハード無法地帯」と
当時呼ばれていた。

(1)先輩の言うことには絶対従う。
(2)1回生がお酒を飲む寮は他の階の2倍以上。
(3)真夜中に酔っ払った先輩が1回生の部屋にきて
叩き起こして酒を飲ませるのは当たり前。

みたいな感じ。
たくさんの寮生が耐えきれずに退寮していった。。

でもそんな中、当時3回生の3階の先輩で
秋からアメリカ留学をする先輩がいたのだ。
(同じ英語科で、同じ京都の出身だった)

まだ各階のカラーを知らなかったとき
「こんな酷い寮で留学をするなんてすごい!」
と思ったのだ。

結局僕も6回生の時、アメリカ留学を果たすのだが
この先輩に出会ったことがキッカケになっている。

*大学の寮生活の話を別ブログで書いています。「現代にこんな世界があるのか?」と驚愕される方も多いと思うので閲覧注意です。
勇気のある方のみご覧ください。http://threel.exblog.jp/8627425/

◆同調のエネルギー

自分の中にある「好き(=生まれ持った才能に直結)」が
自分の外にあるものと出会った時に
それが同調して「ビビッ」と来るのを
同調のエネルギーと言う。

「アメリカ留学をする先輩」に出会ったことで
僕の中にある「アメリカ留学したい!」という
今まで隠れていた気持ちが表面に出てきた、
ということだ。

同じように影響を受けた先輩は多い。

言葉もわからんのに3ヶ月ほど
ヨーロッパを放浪してきた先輩の話。
まだ海外旅行が今ほど簡単ではなかった時代。
「スペインの片田舎で、俺、ほんまにちゃんと
日本に帰れるんかなーって思ったわ。」

という言葉を今でも覚えている。

「次の瞬間はどうなるかわからない世界」に
身を置く感覚を僕はこの先輩から教わったと思っている。

◆ビビッと感じたことを自分から仕掛ける

いろんな価値観に触れて
ビビッとくるものも、こないものもあるが
そのビビッときたものを羅針盤のようにして
自分がそれをやってみる、
ということを表したのが次の図だ。

自分から今まで受けてきた渦とは逆の方向の渦を
世の中に発信していく、ということになる。

これがいわゆる「自分の天職を世に問う」
ということだ。
DSC00181 (2)
第三段階:いろんな価値観に触れて、その中から
自分の「好き」を発見して、それを羅針盤に
自分から発信していく。
「自分はこれが正しいと思う。自分はこれが好き。」
という意見を言えるようになる、ということ。

◆守離破



この1〜3段階は
いわゆる「守」「離」「破」にも通じる。

嫌だったかもしれないけど
子は親とその環境を選んで生まれてくると
言われている。
「守」の時代にいやいやながら身につけたことは
かならず将来何かの役にたつ基礎となり
しかし、それは「守」の場を「離」れて、いろんな価値観に出会い
その中から「自分の道」を見つけて進み出した時に役にたつように
なっているのだ。

僕は今、一足先に「破」の道にいる。
僕の家庭の常識や、世の中の常識を破って
自分の価値観を世に発信できるようになった。

今、みなさんはどの段階にいますか?
今どこにいても、必ず「破」のゾーンまで来てください。

肉体を持ったこの世の中で
「破」のゾーン=自分だけの道を持つエクスタシーを
感じてほしい。






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 Tadashi Shichijo / 京都生まれ東京在住。元公立中学英語教師&世界中を旅する。人生は舞台!「生まれてきてよかった!」という一生を支えるエクスタシーの瞬間をひとりでも多くの人に味わってもらうために才能発見、天職開発の仕事をしています。7次元舞台製作プロダクション銀座七海人代表。暖かい季節は野外系パーカッショニストもやっています。東京下町を自転車やバイクでぷらぷらするのが好き。
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