自己啓発難民を量産する「思えば叶う」の欺瞞 嘘まみれの成功者達の物語、ノウハウの毒

私も自称「成功哲学」のプロだが、やってみた結果から「自己流の成功哲学」を生み出した。それがこの筆者の言いたいことととてもよく似ているのだ。


前の日記で紹介したレポートの要約をしてみます。

そして次の日記でそれについてのエネルギー的見地、才能学的見地からの

解説をしたいと思います。


ではまずレポート要約から。


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数年間多額の金をつぎ込んで

夢を思い描いてきたが実現しない、

という「自己啓発難民」がめちゃ多い。


「心に描いたものは実現する」という

成功哲学の法則は不完全。


例:

宝くじに当たったのは

神社にお参りしていたからだ。


例2:

宝くじに当たったのは

ずっとそれを心に描いていたからだ。


*起こった出来事を都合よく解釈している。後からだとなんとでも言える。


ビジネスの成功は

かなりの部分が「偶然=ラッキーな出会い」で

成り立っているのが実際(らしい)。

だけど成功者の話を聞くと

「この未来を心に描き、達成できると信じていた」

と口を揃えて言う。


そういう話を聞くと

「よし、俺もこの成功哲学教材を買って、セミナーを受けるぞ!」

となる。

石⚪︎遼君がやってるスピードラー⚪︎ングと同じ要領だ。


ビジネスの成功の本当の「鍵」は


「小さな行動を繰り返す」こと。

失敗も多いが、うまくいくまでやり続けること。

やり続けている中に「偶然の運命を変える出会い」などがある。

しかし「やり続けることができる」という、その根性はどこから来るか?


これは、「心に思い描いたから」ではない。


「好き」だからやる、やり続けられる。

「好き」だから行動するのだ。


夢を語る人には3つのタイプがある。


1 逃避タイプ: 

現状から逃げるために「夢」を口実にするタイプ。

サラリーマンが嫌だから独立したい、という人に多い。


2 錯覚タイプ: 

「ホテルのオーナーになりたい」というような漠然と大きな夢を

描き続けているが、毎日ほとんど何も行動しない。このタイプは

自己啓発ビジネスの良いお客さんである。


3 恋愛タイプ: 

夢を実現するのはこのタイプ。1つのことで頭がいっぱい、

24時間頭から離れることなく、それにむかって毎日行動せずにはいられない状態の人のこと。

まるで熱烈な恋愛をしているように、苦労や逆境も越えていく。


「食べログ」の村上氏が事業を立ち上げた理由は

「好きだから」。

食べることが好きで、おいしい店を探すのが好きだから。


ほとんどの成功者は

最初は「どうなるかわからない」という状況からスタートしている。

行動しては困難にぶつかり考え、また行動しては試練にあって、考え、また行動

の積み重ねから

最善の選択を繰り返していくうちに「自分の行く先」が見えてきた、

というのが現実。


夢が最初から見えていたのではなく、

「好き」だから行動し続けているうちに

夢(目標)を発見したというのが正しい。


どんな逆境にも飽きることなく行動し続けるには

パワーが必要であり、その根底には「好き」という

無尽蔵のエネルギーがなくてはならない。


では「好き」とは何か?

「心がなぜそれに惹かれるのか説明できないもの」である。

好きなんだから好きなのである。


逆に「なぜそれが好きなのか?」という問いに

スラスラ答えることができるならば

それは「本当の好き」ではない可能性が高い。


「フェラーリに乗ることが好きな青年」の話。


成功したらフェラーリに乗りたいという夢を持っていた。

毎日フェラーリの写真を見て(ヴィジュアリゼーション)

「俺はフェラーリに乗っている」という自己暗示(アファーメーション)

を繰り返しても何も実現せず、ストレスが溜まる一方だった。


フェラーリを好きな理由を尋ねたら、「成功者が乗ってるから」とか

「成功のシンボルで格好いいから」と理由をスラスラ言い始めたが

「本当は好きじゃないんじゃないの?」と尋ねると

「う、、そうかもしれない」と言った。


フェラーリが「本当に好き」だったら、

もうすでになんらかの行動をとっているはずである。

実際にフェラーリを見に行くとか、

乗ってみたくなって、試乗会などに行って

乗っているはず。これが「本当の好き」の行動。


彼は「フェラーリが好き」と自分に思い込ませていただけ。


成功哲学に毒されていたと言っていい。

成功者はフェラーリにのるものだ、というイメージ(夢)を優先させたが

実現はしない。

それよりも「自分が本当に好きなものは何か」ということに

真正面から向き合っていなかったのだ。


多くの人は、自分が何が好きなのかをわからずに過ごしている。


人に会ってみる、どこかに出かける、という「小さな行動」をしたときに

心からザワザワと何かが湧いてくることがある。

それが「好き」という感覚かもしれないということを覚えておこう。


または「昔夢中になっていたこと」で、今は心の奥底にしまってしまったことを

改めてやってみるのもよい。


このように自分の中にある「好き」の感覚を研ぎ澄ませておくと

ビジネスでも夢中になれるものを発見しやすくなるかもしれない。


現代ではあまりに多くのルールや常識に縛られて

本来持っていた無邪気な感覚を鈍化させてしまっている。

感度が麻痺してしまったため、夢中になれるものが目の前にあっても

気付かなくなってしまっている。


漫然とした未来の不安に苛まれ、その心の隙間に入り込んだ

無意味なノウハウに人生を振り回されてしまうかもしれない。


教えられたように、先に夢を持ってはいけない。


自分のわくわく、や「好き」から小さな行動を起こしていく、または

誰に言われなくとも自分から勝手に行動が起きる中で

なんとなく夢や目標が見えてくるのである。


「自分の好き」を羅針盤に人生を歩こう!


----------------------------------------------以上、要約おわり


次回、解説します。


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37日目その2