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--vol.4050


僕は今年の祭は
ちょっと冷めた感じで
見てたかもしれない。

なんでみんな
こんなに熱くなってるんだろうかって。

よーく考えてみたら
ほとんどの人にとって
祭は非日常
だった。

生活のために
ストレスを感じながら
嫌な仕事をする単調な毎日。

そんな中、
1年に1回だけ
本当の自分を出せるとなると
そりゃ燃える。

毎日の暮らしの中で
気に食わない野郎がいたとして
祭の日だけは
喧嘩が公認されたりする。

祭そのものが対決スタイルってのもあるし
神輿だったら担いでる時の
満員電車状態の中で
どさぐさに紛れて
やっちまえーってこととかもある。

僕は....

今はそこまで燃えられない。

歳とったからか？
と思ってたけど
よく考えたら違うな、と。

僕は今は
毎日が祭
の生活になってたんだと。

天職に入るってのは
そういうことなんだと思いましたね。

僕にとってストレスのかかる仕事だった
中学校の教員をしていた時に
毎年冬休みはニューヨークに行ってたんだけど
それが僕にとっての非日常だったんです。
要は旅で非日常のエネルギーを
得ていたんですね。

ニューヨークに行くと
自由であり
全ての責任が自分にあり
世界中の人種や宗教や文化を持った人たちが
集まっていて
本当の自分を表現している人たちに出会い
刺激を受けて
僕も彼らのように生きたい、
ってそう言えば、思ってたわ。

日本で本当の自分を表現できるようになった僕は
もうニューヨークに行く必要がなくなった。

僕自身が日本にいても
ニューヨーカーみたいになってしまったからだ。

非日常が日常になってしまってるんだ。

この日常と非日常の話、
いつもの自分と本当の自分の話は
20代の頃の自分のテーマの１つでしたね。

50代まで人生を歩いてきて
改めて今は
本当の自分を表現して生きてるんだ
ってことが
祭を通じて理解できたことは
すごい発見でした。

もやもやしていたのがスッキリした。

よかった！

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